■ はじめに:姿勢は「クセ」ではなく“脳と自律神経”で決まる
猫背や反り腰、巻き肩…
多くの方が「姿勢が悪い=意志が弱い」「気をつけの姿勢を保てば治る」と思いがちです。
しかし最新研究では、姿勢は“脳の制御システム”によって自動化されており、
筋肉の強さ・柔軟性だけでは説明できないことが分かっています。
特にポイントとなるのが👇
自律神経
内臓の位置・重さ
筋膜の張力
呼吸のクセ
体性感覚(身体の位置情報)
これらが全て“姿勢を決めるひとつの回路”として働きます。
だからこそ、意識だけで姿勢を変え続けるのは難しいのです。
■ 最新研究が示す「姿勢は全身連動」
姿勢は“局所”ではなく“全体”で成立します。
● ① 胸椎の伸び → 呼吸量が変わる
胸椎が硬いと肺が十分に膨らまず、横隔膜がうまく動かないため、
呼吸が浅くなり、交感神経が優位に傾きやすくなります。
呼吸が浅い
↓
肩が上がる
↓
首が張る
↓
さらに猫背になる
という“姿勢ループ”が起きます。
■ ■ ② 内臓の位置が姿勢に影響する
意外に知られていませんが、最新の解剖学では👇が常識になりつつあります。
内臓の緊張や癒着が姿勢と筋膜ラインに影響する。
例えば:
胃・横隔膜 → 猫背
腸・腸間膜 → 骨盤の前後傾
肝臓周囲 → 右肩下がり
腎臓の位置 →背中の張り・側弯傾向
内臓の硬さは、筋膜の張力を通じて姿勢を引っ張るため、
背中や骨盤の姿勢に反映されます。
■ ③ 偏った姿勢が“脳の地図”を書き換える
姿勢が偏ると、脳にある「身体地図(ボディマップ)」が更新されます。
左に傾いたまま作業
スマホ首
片足荷重
反り腰
これらを続けると、脳が「これが正しい姿勢」と誤認し、
元に戻そうとしても違和感が出やすくなるのです。
■ 姿勢が乱れると起きやすいこと
薬機法に触れない表現で、姿勢が関わる“日常の困りごと”を紹介します👇
呼吸が浅くなる
肩・首に負担がかかる
背中が張りやすい
腰に緊張がたまりやすい
座ると疲れやすい
集中力が続きにくい
眠りが浅く感じる
いずれも「姿勢と自律神経の関係」で説明がつくものです。
■ 科学的に良い姿勢とは何か?
“背筋を伸ばす姿勢”=良い姿勢ではありません。
最新の姿勢研究では👇のように定義されています。
無理がなく、呼吸がしやすく、体幹が自然に支えられる姿勢
つまり、
力まない
固めない
呼吸しやすい
これが“正しいニュートラル姿勢”です。
■ 立ち姿勢:科学的なポイント
✔ 足裏の3点で立つ(母指球・小指球・かかと)
✔ 膝は軽くロックしない
✔ 骨盤は軽く前傾
✔ 肋骨は軽く締まり、呼吸が入りやすい
✔ 頭は「首の上に乗る」感覚
体幹を固める必要はありません。
体の軸が整うと“勝手にまっすぐ立てる”ようになります。
■ 座り姿勢:科学的ポイント
✔ 座骨の上に上半身を乗せる
✔ 骨盤を立てる
✔ みぞおちを潰さない
✔ 顎を引き「耳の穴・肩・骨盤」が一直線
長時間座るときは“姿勢を守る”のではなく
姿勢を変え続けることが重要です。
■ 姿勢が整いやすくなる3つのアプローチ
当院で行っている “手技メイン” の内容と自然につながるように作成しています👇
(薬機法対応のため「改善」などの表現は使っていません)
① クラニオ(頭蓋の動きを整えるアプローチ)
頭の緊張や呼吸のリズムに着目し、
自律神経が整いやすい状態へ導く手法です。
姿勢の基準となる「ボディマップ(身体地図)」にも関わります。
② 内臓マニュピレーション
内臓の位置や動きがスムーズだと、
筋膜ラインの張力が整い、身体の軸がブレにくくなります。
姿勢研究では「内臓の滑走性」が注目されていて、
海外でも非常に人気の手技領域です。
③ 波動セラピー
全身の緊張パターンにアプローチし、
リラックスしやすく、姿勢が整いやすい土台作りに役立ちます。
■ 姿勢のトリセツ:まとめ
姿勢は筋力ではなく「脳・内臓・筋膜・自律神経」で決まる
意識だけでは戻らないのは“脳の地図”が書き換わるため
呼吸が整う姿勢が本当のニュートラル
内臓の位置や硬さが姿勢に大きく影響する
科学的な立ち方・座り方には共通点がある
手技によるアプローチは姿勢が整いやすい環境づくりに役立つ
▶ 姿勢や自律神経が気になる方へ
もっと詳しく知りたい場合は、
noteの詳しい解説版:https://note.com/super_garlic8850
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